難民問題を身近なものに。

ギリシャの難民キャンプでボランティアをしています。募金活動をしており、みなさんと一緒に難民問題を考えていきたいと思っています。

いまギリシャでなにが起きているのか①

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難民ボートで使用した救命ジャケットの山

こんにちは、今回は、

「いまギリシャでなにが起きているのか①」とあるように、

・なぜギリシャに難民の方々が押し寄せているのか?

ギリシャへはどうやってたどり着くのか?

について書いていきたいと思います。

 

なぜギリシャに難民の方々が押し寄せているのか?

に対する地理的な条件での答えが、

「トルコからの経由においてたどり着きやすい国である」というのが

理由かなって思います。

(政治的なことに関しては第二回以降扱っていきたいと思います)

 

 

3300にも及ぶ島がギリシャ本土の近くにはあるそうです。

(日本は実は6,852にも及ぶ島があるそう、

そもそも本土とかじゃなくて全部島やからね笑

 

 

僕がボランティアしているキャンプには、大きく分けて、

中東アジア地域のアフガニスタン出身、イラン出身、イラク出身、シリア出身、

アフリカ地域のスーダン出身、ナイジェリア出身の人たちが多いです。

 

特に、中東アジア地域の人たちは、

話をきいた全員の方々がトルコを経由して、

ギリシャのレスボス島、サモス島にトルコから難民ボート船にのったといいます。

 

みな口々にいうのが、

難民ボート船の値段が高く、せまく、

子供たちは泣きわめくし、

ひどいものだったということです。

 

難民ボート船の一人の値段は13€だそうです。

もし子供が3人いるとすると、5人で65€(8000円近く)ぐらいかかるそう。

確かに国を追われ、財産を没収されたり、お金に余裕のない人にとっては

けっこうな負担。。。

 

youtu.be

こちらの動画をみてみてください。

レスボス島に難民の方々が到着したリアルな様子です。

 

・小さなボートにぎゅうぎゅう詰めの様子

・子ども泣きわめく様子

・疲れと同時に安堵の表情をみせる人々の様子

・家族や友人に無事を報告する様子

 

みなリュックサック一つなどほんとに最小限の荷物で逃げてきたといいます。

中には、子供を抱えているお母さんの姿や、お年寄りの様子など、

ほんとに困難が伺えます。

 

映像をみてもやっぱり映像にしかみえない

(現実味というか親近感がわかない)

のが正直な感想かもしれないですけど、

実際に難民キャンプで会う人、一人一人がこうやって

ギリシャにやってきたんだなと思うと、

いままでただ遠く感じていたことが

その人たちの苦労を理解できるというか共感ができるようになりました。

 

きっと目の前で僕を追い回してくるわんぱく少年少女たちも

なにがおこっていてどこについたのか、これからどんなことが待っているのか

わからない漠然とした不安で泣きわめいたんだろうなと思います。

 

映像をみて一人一人の様子をみて苦難を想像するだけで、

この問題の深さを感じさせられます。

 

そして

レスボス島についた後もさらに困難があったそうです。

 

今までより他国が難民の受け入れに消極的になったことで、

ギリシャで多くの方々が立ち止まりをくらい、

それによってレスボス島などの難民の方々の生活は

もっと厳しかったそうです。

 

 

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レスボス島での難民の方々の生活

(NewYorkTimesより引用)

 

実際にどういうルートでギリシャにきているのかというのがこれです。

今まで知らなかったことは、レスボス島がこんなに

トルコからかなり近いということです。

 

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トルコからレスボス島、レスボス島からギリシャ本土へ

 

なぜこんな小さな島にいくのかというと、

・少しでも国に送還されないようにしたい。

・ヨーロッパへの移動の足掛かりをはやくつかみたいというのが

難民の方々がおっしゃっていたことです。

 

そしてこの後は実は、ギリシャ政府の保護をうけ、

大きな船に乗り込み、アテネにいくなどするそうです。

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レスボス島からアテネへ行く船

難民の方々のなかには、一時的にアテネのレストランやショップで

働いていたという人もいます。

 

アテネに滞在してもさらに北上するには、許可が必要で、数か月滞在したといいます。

 

そして僕のボランティアをいているKatsikasへ身をうつす許可がおりたそうです。

しかしそれでもパスポートの再発行やEU圏内を自由に移動する許可がおりず、

キャンプですでに半年間過ごしている人が多いです。

 

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レスボス島からKatsikasまでの経由

実際に難民の方々がキャンプでどのような過ごし方をしているのかについては、

また次回以降にお話ししたいと思います !

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。