難民問題を身近なものに。

ギリシャの難民キャンプでボランティアをしています。募金活動をしており、みなさんと一緒に難民問題を考えていきたいと思っています。

インタビュー企画第3弾~ボランティア活動を推進するとは?~

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難民の方々とお話するDannieさん(右)

今回は、

ギリシャ北西部Katsikasの難民キャンプの立ち上げから運営まで

やってのけている、

Dannieさんにインタビューさせていただきました。

  

  1. どうしてボランティア活動を推進することに? 
  2. これからの目標は? 
  3. 難民問題を解決にあたって大切なことは? 

 

  1. どうしてボランティア活動を推進することに? 

RefugeeSupportEurope創設者、Paulが僕を必要としていたんだ。

僕はもともと、友人であったJohnと難民キャンプでボランティア活動をしていたが、

JohnがPaulとRefugeeSupportEuropeを創設するということで、

僕はKatsikasの難民キャンプの運営を任された。

というのが初めの言葉でした。

なにかに自分の意思ではなく導かれたものがあり、

自分の今があるというのです。

 

彼は、母親が労働党、父親が医者という家庭で育ったそうです。

そして、小さいころの夢は、

救急救命士になることだったそうです。

母親と父親の影響からか、人を救う、

人のためになにかするというのが、

当たり前の環境で育ったといいます。

 

高校生のころには、通っている高校とは別に、

植物を育てることに夢中になり、

専門学校のようなところにも通っていたそうです。

 

そして大人になり、世界中を旅した時、改めて、

自分の恵まれた立場を実感したそうです。

 

今までの自分人生でしたくてできなかったことはなかった。

充分にしたいことはできるお金があるし、 

自分の人生を人を救うことや人のために活動することにあてたい。

 

自然・生き物を愛しているし、

それ以上のものを必要としていないというのです。

 

では、もし結婚し、

子供ができたらお金がより必要になったらという

質問をぶつけてみました。

それはその時考える、あくまで僕の人生は自然の流れ、導かれで

動いている。

といいます。

 

この結論を聞くまでかなり時間を要しました。

なぜなら、自分が予想していた答えと全く違い、

そもそも質問の方向性が

Dannieさんを知ることができる質問に

なっていなかったらからです。

 

自分の質問が自分の育った環境や周りの環境に

かなり影響しているのだなと思いましたし、

Dannieさんは僕と全然違う、

すてきな価値観をもっています。

 

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夕暮れ時の一枚

  

2.これからの目標は?

野心的ではないDannieに聞くのは難しい質問ですが、聞いてみました!

 

その答えは、

いま運営しているキャンプを軌道にのせ、ほかのキャンプでも

同じく難民の方々を支援できるように態勢づくりをしていく

です。

 

なにかの導かれによって動いてきた彼にとって、

人に指示をし、仕事をしてもらうのは、苦手だそうです。

 

それでも、難民の方々を支援を拡大していくためにも、

マネジメントスキルは必須だと考え、日々の活動や本を読むなどして、

努力を重ねているといいます。

 

またKatsikasのキャンプにいる難民の方々が半年前と比べ、

2倍の500人から1000人に増え、

活動の範囲も食料の支給などベースの活動が精いっぱいに

なってしまったといいます。

 

前回のBeaさんのインタビューでもあったように、

難民の方々が得意なことで、

キャンプ内で小さなビジネスができるように、

態勢をつくっていきたいというのも目標の一つだといいます。

 

3.難民問題を解決にあたって大切なことは?

 

近年のヨーロッパ各国のポピュリズムの影響で、

難民の方々の受け入れへの姿勢が消極化。

 

ギリシャで多くの難民の方々が次の国へ移れない状況が続いています。

 

そのような状況に対して、Dannieは

もしトランプやポピュリズム政党の党首、難民の受け入れに対して否定的な人が、

難民キャンプで暮らしてみる、難民ボート船にのってみる。

そうすれば、いかに難民の方々苦しい状況におかれているのかわかるはずだし、差別的な発言はでてこないはずだ

 

母親が労働党の党員であることもあり、

どれだけ政治の力が難民問題へ影響を与えているのか、

同時に、

その政治の難しさを知っているDannieらしいことばだと思います。

 

終わりに

決して口数が多いわけでも、

感情を大きく表現したりすることもないDannieですが、

インタビューをとおして 

静かに燃えるDannieの情熱、信念を聞くことができ、

うれしかったです。

 

次回は、Dannieを導いた、RefugeeSupportEuropeのPaulさんに

インタビューさせていただきたいと思います!

 

インタビュー企画第2弾!~難民キャンプでボランティアとして活動するとは?~

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Alan&Katherine夫妻

前回、自身の母親も難民だったというBeaさんをインタビューさせていただきました。

 

今回は、夫婦でボランティアに参加されている、Alan&Katherine夫妻に

インタビューさせていただきました。

 

ご夫婦でボランティアに参加するなんて素敵ですね。

毎朝ボランティアに行くまえにコーヒーショップによるのですが、

いつもホットチョコレートをごちそうしてくれたり、

ほんとに素敵な夫婦です。

そして大の日本食、日本文化ファンでたくさん日本のお話をしました!

 

 

そんなお二方にこんな質問をぶつけてみました!

  1. 今回のボランティア参加に至った経緯とは?
  2. 今回のボランティアを通じて感じたことはどんなこと? 
  3. 難民問題に関心のある人へのメッセージ。今私たちにできることとは?

 

では、まず一つ目の質問、ボランティアに参加に至った経緯とは?

 

実はAlan&Katherineはこれが初めてのボランティア経験ではなく、

今までにインドの栄養不良の地域でのボランティアや、

フランスとイギリスの国境での難民支援、

基金のアンバサダーを務めるなど、

すでにボランティア経験に精力的に取り組んできていらっしゃいました。

 

もともとファッションビジネスで世界中を飛び回っていたそうですが、

Alanさんが55歳の際に、自分たちの時間を、

世界で困っている人、恵まれていない人のために時間を使おう

と決意したそうです!

 

2.今回のボランティアを通じて感じたことはどんなこと? 

自分たちができたことはとっても小さなことだったといいます。

私たちのしたことは、Refugee Support Europeに寄せられた基金で、

食料を提供するという、根本的にこの問題を解決するものではありませんでした。

 

けれども、日々の生活を保障するのはとても重要なことですし、

BasicでEssentialなものだともおっしゃっていました。

 

そして、現在取り組んでいらっしゃるのが、

「難民の方々とつくるカレンダープロジェクト」です。

 

キャンプで暮らしている方々の中には料理が大変上手な方がいらっしゃいます。

僕たちも何度か、シリア料理をいただきました(次回以降でまた紹介したいと思います!)めちゃくちゃおいしかったです😋😋 

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いただいたシリア料理

そこで同じく料理好きなKatherineさんは難民の方々にレシピを

教えていただくと同時に、難民の方々のお話をきき、

それをカレンダーにして、知り合いの人に売るなどし、

そこで得た売上を寄付するということを考えていらっしゃいます。

 

これもまた、今まで数々のプロジェクトを世界で行ってきた

ご夫妻だからこそできることなのだなと思い、

素晴らしいなと思います!

 

3.難民問題に関心のある人へのメッセージ。今私たちにできることとは?

AlanさんとKatherineさんがよく周囲に言っている言葉が、

No one can do everything but Everyone can do something

あります。

 

どんなに偉い大統領も、一人の市民もみな、すべてをすることはできません。

しかし、それぞれ置かれている立場でできることはたくさんあると。

 

今までに多くの場所へ足を運び、様々な困難がありながら、

栄養不良の子供たちや、難民の方々に対して、

その場の状況を考え

たくさん行動してこられたお二人らしい

すてきな言葉だと思います。

 

僕自身も今回のボランティア経験をただの経験として、

終わらせるのではなく、継続して、

自分にできることをしていきたいなと思います。

 

No one can do everything but Everyone can do something

 

 

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子供に大人気のAlanさん

 

インタビュー企画第1弾~難民キャンプでボランティアとして活動するとは?~

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前回

「難民キャンプでボランティアをするには?」

ということをお話ししました。

 

そこで今回は、実際にどんな人がボランティアをしているのかということを

お伝えしたいと思います😊

 

イギリスからボランティアにきている、

Bea Shrewsburyさんです👏👏

 

とっても優しいブリティッシュマダムです。

一緒に近くの世界遺産都市メテオラにもみんなでいってきました。

 そのメテオラはこんな感じ。

ボランティアしているところから車で1時間というとこにあります。 

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奇岩の上に立つ修道院

 

そして本題ですが、

この3本立てでお届けしたいと思います。

 

  1. なぜ難民キャンプでボランティアをすることを決意?
  2. 難民キャンプでボランティアをしていて印象に残っていることは?
  3. ボランティア活動で成し遂げたいことは?

 

では、まず「1.なぜ難民キャンプでボランティアをすることを決意したのか?」という質問をぶつけてみました。

 

実はBeaさん、お母さまが第一次世界大戦期に

ドイツよりイングランドへ難民として祖国から逃れてきたそうです。

 

そのため、

今自分がイングランドで平和に暮らせているのは、

当時のイングランドがBeaさんのお母さまを受け入れ、

多くの支援をしてくれたからだと

強く感じているそうです。

 

だから、

いま自分がギリシャ難民キャンプへきているのは、

その恩返しなんだそう。

 

そしてなによりBeaさんの活動をよろこんでいたのは、

お母さまだったそうです。

 

Beaさんは、

母親が弱りゆく中、ボランティアにいくのをためらっていたそうですが、

お母さんが、

私のことはいいから、難民の方々を助けてきてあげて。それが私の喜びだから

といい、ボランティアに行ったそうです。

お母さまの最期を看取れなかったそうですが、

それでもそれはお母さまの喜びであり、

いまも活動の原動力になっているのだそう。

 

このお話をお聞きしたとき、

ほんとに感動しました😢

Beaさんのように、難民の子供たちが、すくすくと育ち、

その恩返しとしてなにか社会に貢献する喜びを感じられるぐらいになるといいなとほんとに思います。

 

では次に、「難民キャンプでボランティアをしていて印象に残っていることは?」

という質問をぶつけてみました。

 

それは、シリアからの難民の方々に、

自分の得意なことをできるように、環境を整え、

自由にしたいことをできるようにしてあげたとき、

彼の表情がそっくり変わったことだそうです。

 

難民の方々の中には、家族をなくし、

鬱など精神疾患に苦しんでいる方が多くいらっしゃいます。

彼もその一人だったそうです。

しかし、彼に料理、人にができるような環境を整え、

そしてそれを売れるように、

原価や利益の仕組みを伝え、仕入れなどを一緒にしたそうです。

 

Beaさんはいいます。

難民の方々の多くは、他国からの受け入れの許可が下りるか、

本国に送還しないかおびえているといいます。

僕もボランティアをしながらたくさんの方々とお話して皆さんまずこのことからお話されます。

そこで、少しでもそんな辛い時期に、

自分のいまの生きがいをみつけることは大事だといいます。

 

そして最後の質問は、「ボランティア活動で成し遂げたいことは?」です。

一つは先ほどおっしゃてたような、

自身の好きなこと、得意なことでそれぞれが小さなビジネスを難民キャンプのなかでできるような仕組みづくりを行っていきたいといいます。

 

難民の方々のなかには手先が器用で、

服をつくることができる方がいらっしゃたり、

レストランででてくるレベルのおいしいごはんをつくれる人がいたり、

自転車修理など修理が得意な人。

 

ほんとに多種多様な方がすごしていらっしゃいます。

 

受け入れが進むまでの長く険しい道のりのなかでも、

 一人一人が輝いていけるようにと考えていらっしゃるそうです。

 

そしていま考えていらっしゃる最大の目標が、

ギリシャから国境を越え、およそ300km歩く

チャリティー活動をするのが目標だそうです。

 

これについて僕も詳しく知らなかったのですが、

自身が目標をたてそれに賛同応援してくれる人をかきあつめ、集まった資金を、

自身が寄付したい団体に寄付するという仕組みだそうです。

 

インタビューを通じて、

Beaさんの心から難民の方々の少しでも力になりたい

という気持ちが伝わってきました。

そしてそれがいまのBeaさんの喜びにつながっているのだなと思いました。

 

快くインタビューのお願いを引き受けていただき、

ほんとにありがとうございました。

難民支援のボランティアに参加するには?

 

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みなさんの周りで難民キャンプへボランティアに実際に
足を運んだ方はいるでしょうか。
 
おそらくそんな多くはいないはず。
 
検索を「難民 ギリシャ ボランティア」などと日本語で調べるのではなく、
「Refugee Greece Volunteering」と英語で調べましょう。
 
これが一番早いです。
今回はどうすれば、ボランティアに参加できるのか詳しく解説していきたいと
思います👏
 

難民は「難民」ではない。一人一人を大切に。

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RefugeeSupportEurope

ブログ上、みなさんにお伝えするために、

「難民」という言葉をつかってきました。

 

ずっと違和感を感じながらも

使いたくないなと思いながらもつかってきました。

 

しかし、僕たち、RefugeeSupportEuropeではボランティアをしている中で、

決してRefugee(難民)という言葉は使いません。

(団体名から使っているじゃないかっ!っていうツッコミはしたくなるとこですが、ご容赦ください笑)

 

初日、あるボランティアが、僕たちの仕事の一つである、

食料の支給の仕方を教えてくれたとき、彼女は一度たりとも、

Refugee(難民)ということばを使っていませんでした。

その代わりにみな

”People in the camp”

といいます。

 

つまり人々なんです。

 

毎日、私たちと同じように、買い物をし、

食事をつくり、食べる。学校にも行く。

 

これまでの人生やこれからの人生が、苦難で満ちたものだとしても

人の人生、生き方、十人十色であるように、

彼らもその中の一色なのです。

 

どうしてもニュースをみていても、

統計的データ、例えば、

ギリシャへのトルコからの難民、O年でO倍」といった見出しがあったり、

政治的な話に終始し、

具体的にどうこれからの難民の方々の生活に

影響を及ぼすのかまでコメントされていなかったり。

 

宗教の違いなどから社会不安の助長になりうる可能性もあるし、

”難民”はもしかすると、危険な存在になるのかもしれない。

しかし、

多くの方々は、

仕事を欲しており、家族を養うためのお金を手に入れ、

平和に暮らすことを望んでいる。

 

難民の方々のなかには、

昔、ビジネスで中国やアジアにきたことがあるであったり、

大学を卒業し、きちんとした生活をしていたという人もいる。

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アジアでもビジネスで行ったことのあるというナイジェリア出身の方々

 

まさに十人十色。

どこかでポピュリズムと難民問題のことを触れたいなと思うけど、

実はこういう「難民」という言葉ひとつで片付け、

自分と距離をおき、

難民の方々に対してあやまった憎悪や反発を

生んでいるのではないかと思う。

 

残念なことは、

日本は今まで移民、難民を受け入れたことがないがゆえに、

受け入れたい際にどのようなことが起こるのか、

イメージが付きにくいことだ。

逆説的だけど、「難民」という言葉を使い、排除しようとしている人の気持ちを

理解することも難しい。

 

それはさておき、

この記事でなにが伝えたかったというと、

 

なにか「難民」という言葉を使うことで、

自分たちが強者、彼らが弱者といったように、

あやまって勝手にカテゴライズしていないか、

気づかぬうちに距離が生まれ憎悪が生まれていないか

ということです。

 

だからこそ、難民キャンプへのボランティアにもっと多くの人が、

参加してほしいと思うし、参加すれば自分のなかで、

「あのOOが困っているから自分のできることをしたい」

というのも生まれ、支援の輪も少しずつ広がるのではないかなと思います。

 

ということで、

どうやって難民キャンプのボランティアに僕が参加したのかについて

お話したいと思います!

 

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寄付に関しては以下のリンクからできます。
https://www.facebook.com/donate/1916626991783018/?fundraiser_source=external_url

少しでも難民の方々への理解が増え、
なにか役にたてればと思う人が増えれば、うれしいです。
ご協力よろしくお願いいたします。

 

 

いまギリシャでなにが起きているのか①

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難民ボートで使用した救命ジャケットの山

こんにちは、今回は、

「いまギリシャでなにが起きているのか①」とあるように、

・なぜギリシャに難民の方々が押し寄せているのか?

ギリシャへはどうやってたどり着くのか?

について書いていきたいと思います。

 

なぜギリシャに難民の方々が押し寄せているのか?

に対する地理的な条件での答えが、

「トルコからの経由においてたどり着きやすい国である」というのが

理由かなって思います。

(政治的なことに関しては第二回以降扱っていきたいと思います)

 

 

3300にも及ぶ島がギリシャ本土の近くにはあるそうです。

(日本は実は6,852にも及ぶ島があるそう、

そもそも本土とかじゃなくて全部島やからね笑

 

 

僕がボランティアしているキャンプには、大きく分けて、

中東アジア地域のアフガニスタン出身、イラン出身、イラク出身、シリア出身、

アフリカ地域のスーダン出身、ナイジェリア出身の人たちが多いです。

 

特に、中東アジア地域の人たちは、

話をきいた全員の方々がトルコを経由して、

ギリシャのレスボス島、サモス島にトルコから難民ボート船にのったといいます。

 

みな口々にいうのが、

難民ボート船の値段が高く、せまく、

子供たちは泣きわめくし、

ひどいものだったということです。

 

難民ボート船の一人の値段は13€だそうです。

もし子供が3人いるとすると、5人で65€(8000円近く)ぐらいかかるそう。

確かに国を追われ、財産を没収されたり、お金に余裕のない人にとっては

けっこうな負担。。。

 

youtu.be

こちらの動画をみてみてください。

レスボス島に難民の方々が到着したリアルな様子です。

 

・小さなボートにぎゅうぎゅう詰めの様子

・子ども泣きわめく様子

・疲れと同時に安堵の表情をみせる人々の様子

・家族や友人に無事を報告する様子

 

みなリュックサック一つなどほんとに最小限の荷物で逃げてきたといいます。

中には、子供を抱えているお母さんの姿や、お年寄りの様子など、

ほんとに困難が伺えます。

 

映像をみてもやっぱり映像にしかみえない

(現実味というか親近感がわかない)

のが正直な感想かもしれないですけど、

実際に難民キャンプで会う人、一人一人がこうやって

ギリシャにやってきたんだなと思うと、

いままでただ遠く感じていたことが

その人たちの苦労を理解できるというか共感ができるようになりました。

 

きっと目の前で僕を追い回してくるわんぱく少年少女たちも

なにがおこっていてどこについたのか、これからどんなことが待っているのか

わからない漠然とした不安で泣きわめいたんだろうなと思います。

 

映像をみて一人一人の様子をみて苦難を想像するだけで、

この問題の深さを感じさせられます。

 

そして

レスボス島についた後もさらに困難があったそうです。

 

今までより他国が難民の受け入れに消極的になったことで、

ギリシャで多くの方々が立ち止まりをくらい、

それによってレスボス島などの難民の方々の生活は

もっと厳しかったそうです。

 

 

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レスボス島での難民の方々の生活

(NewYorkTimesより引用)

 

実際にどういうルートでギリシャにきているのかというのがこれです。

今まで知らなかったことは、レスボス島がこんなに

トルコからかなり近いということです。

 

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トルコからレスボス島、レスボス島からギリシャ本土へ

 

なぜこんな小さな島にいくのかというと、

・少しでも国に送還されないようにしたい。

・ヨーロッパへの移動の足掛かりをはやくつかみたいというのが

難民の方々がおっしゃっていたことです。

 

そしてこの後は実は、ギリシャ政府の保護をうけ、

大きな船に乗り込み、アテネにいくなどするそうです。

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レスボス島からアテネへ行く船

難民の方々のなかには、一時的にアテネのレストランやショップで

働いていたという人もいます。

 

アテネに滞在してもさらに北上するには、許可が必要で、数か月滞在したといいます。

 

そして僕のボランティアをいているKatsikasへ身をうつす許可がおりたそうです。

しかしそれでもパスポートの再発行やEU圏内を自由に移動する許可がおりず、

キャンプですでに半年間過ごしている人が多いです。

 

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レスボス島からKatsikasまでの経由

実際に難民の方々がキャンプでどのような過ごし方をしているのかについては、

また次回以降にお話ししたいと思います !

 

ここまで読んでいただきありがとうございました。

 

 

募金活動を行う僕の原点

タイトル通り、今回は募金活動を行う僕の原点についてお話したいと思います。

 

ボランティア活動をはじめ1週間が経とうとしていたある日、

僕はキャンプにいる子供たちをあつめ、サッカー大会を開きました。

普段から僕になついてくれている、シリア出身のムハンマドと一緒に、

彼の友人を集め、近くの野原で15人くらいの子供とサッカーをしました。

その時の様子がこちら↓ 

 

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野原でサッカーをしている様子!

 

 

久しぶりの天気に恵まれ、みなボールを必死に追いかけ楽しそうでした☺

 

 

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お手製のトロフィーも作りました!笑

 

しかし、キャンプで彼らと別れを告げ、家に戻っている際、僕の心の中にモヤモヤするものが残っていました。

 

僕は表面的な彼らの一部しかみていないと。

僕は彼らの楽しげな顔しかみていないと。


もしかしたら、途中で弟をなくしたのかもしれない。
もしかしたら家族の誰かがまだ母国に取り残されているのかもしれない。

 

全員が全員こんな悲しい経験をしたわけではないとしても、

それでも、
この先どんな運命が待っているのか

 

同じ小学校のころ、同じようにボールを夢中になっておいかけ、
近所の友達と同じように遊んでいた自分とそっくりなのにも関わらず、

彼らの将来はまちがいなく不安定だ。


これから満足のいく教育を受けられるのだろうか。

自分のしたいことができるような機会が保障されるのだろうか。
これからの日々社会的な不安にさらされず、

未来に希望をもって生きていけるのだろうか。

 

そんなことを思うと、自分にいまできることを本気でしたいと

心から思うようになりました。

 

自分がいま少し行動に移すだけで、大きくなくともインパクトを与えられる。

そう確信しました。

 

NGOなんて草の根の運動にすぎない。
・寄付よりもっと持続可能なやり方がある。
・ボランティアは偽善だ
っていう人も大勢いると思います。

 

しかし、目の前の一人一人を支えたいと思ったとき、

そんなことはどうだってよくなりました。

 

まずは目の前の一つ一つのステップ、彼らの今日明日に貢献していきたいという気持ちのほうが強くなりました。


彼らが社会でふつうに生きていくまでには遠く険しい道のりが待っていると思います。

僕たち一人一人がいまできることは、

彼ら一人一人が社会でふつうにいきていくために踏んでいくステップと

同じように小さなステップなんだと思います。


そんな小さな支援。
自分が寄付しても大して世の中は変わらないといわず、
難民を「難民」という風に大きくくくるのではなく、
一人一人の生活が少しでも保証されるように

ご協力いただきたいと思っています。

 

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難民支援へ少しでも賛同していただけると幸いです。

僕たち、個人としてできることは主に、活動団体への寄付、ボランティアへの参加、など限られています。そして遠く離れた日本からできる唯一のことが募金活動だと思います。どうか募金活動にご賛同いただけると幸いです。

 

以下のリンクより約500円から寄付していただくことができます。

難民支援の輪を少しでも広げたい!/ Kohei's fundraiser for Refugee Support Europe